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プロ棋士の深浦九段と対局
あけましておめでとうございます!鈴木です。
私の趣味は将棋なのですが、どちらかといえばプロの戦いを見る方が好きで、自分ではゲームくらいしかやったことがありませんでした。
そんな自分がこの度、ほぼはじめて人間と盤をはさんで将棋を指しました。
その相手が、なんとプロ棋士の深浦康市九段です(プロと指せるイベントに参加しました!)。
深浦九段は、佐世保市出身で現在50歳。
過去に羽生善治九段から王位のタイトルを奪取したこともある元タイトルホルダーであり、現在は藤井聡太五冠に勝ち越している数少ない棋士で、藤井キラーの呼び名を持っています。
どれだけ劣勢になっても粘り強く絶対に諦めないことから、「粘りの深浦」とも呼ばれ、手に汗握る終盤戦は、気合いを入れるために自分の頬を勢いよくバシっと叩いて将棋を指すような熱い人で、私も昔からファンでした。
そんな人と自分が、まさか実際の将棋盤で将棋を指せる日がくるとは…。
当日、会場に行き、座って待っていると、突然、目の前に本物の深浦九段が。
どうしたら良いのかわからずうつむいていたのですが、「では始めましょうか」と声がかかり…、あまりの緊張で駒を持つ手が震え…、挙動不審気味で対局開始。

90分後、結果はもちろん負けでしたが、負けた感触も新感覚で、まるで植物の根のようにどこまでも読みが張り巡らされている感じと、真綿で押し潰してくるような圧があり、こっちが何をやっても全部ダメなんだろうなという感覚に陥りました。
将棋と経営と【英断】の二文字
対局後、深浦九段に「途中までイイ線いってましたよ」と言われ、たとえお世辞でも嬉しくなりました。
最後にサイン会があり、「色紙に何を揮毫(きごう)しましょうか」と聞かれたので、「深浦先生がよく書いている『英断』の二文字でお願いします!」とリクエストしました。
「【英断】(エイダン)…思い切りよく物事を決めること。優れた決断。」
将棋も経営も、正解がわからずとにかく迷います。でも、どこかでリスクを取ってズバッと行かなければいけません。
それと同時に、うまくいっていない部分は間違いを認め、損を確定させ、意味のないプライドは捨て、学びを怠らず、耐えに耐えて、次の機会まで焦らずじっと力を蓄えなければいけません。
ときには自分の実力不足からくる自己嫌悪と、どんな局面でも消えることのない未来への不安で心が折れそうになっても、それでもにじり寄るように前に進んでいく。
それを何度も繰り返してはじめて、深浦先生のような懐の深さと、巨木を思わせるようなどっしりした風格が備わってくるのかもしれないと思いました。
外はもう夜で、小雨が降ってきたので、色紙が濡れないよう上着の下に隠しながら小走りで帰りました。


鈴木 太郎
(株)ラルズネット代表取締役社長。函館市出身。2006年明治大学卒業。宅建士資格を取得し、野村不動産ソリューションズ(株)入社。不動産仲介(法人営業)に携わる。その後、講師職を経て2010年当社入社。営業部にて制作事業の売上を3倍にリード。2013年同社GM就任。同年、総売上最高値更新。2014年同社常務取締役就任。営業、商品企画、経営戦略を担当。2020年から現職。
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