社長ブログ
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VRというもう一つの世界
こんにちは!鈴木です。
最近、各オフィスにVRゴーグル(メタクエスト)を購入したのですが、これがなかなかすごいです。
360度どこを見回しても、まるで現実かのようなバーチャル世界。
「Horizon Workrooms」というアプリでは、スタッフ同士が自分のアバターでバーチャル会議室に集まり、実際にみんながその場にいるような感覚で会話ができます。
私も東京から函館オフィスの社員とやってみたのですが、同じ空間内でジャンケンやハイタッチなどができて驚きました。
▼左のキャラクターが東京にいる鈴木、右が函館オフィスの社員です。まるで同じ部屋にいるようでした。

VR世界を頻繁に訪れていると、自分の感覚が少しずつ以前とは変わってきます。
先日、六本木のオフィスビルの廊下を歩いていたときのこと。現実の世界なのに、なぜかVR世界にいるような感じがしました。
金属の自動扉、長く続く大理石の床壁、所々に影を落とす間接照明。
ふと立ち止まり、自分の両手を見ると、手までがリアルに再現されたバーチャルのようにも見えてきます。
今はまだVRでの五感の再現は視覚・聴覚のみですが、そのうちVRグローブやVRスーツなどで触覚まである程度再現されると思われます(歩行デバイスはすでにあります)。
ちなみに味覚・嗅覚は無理と思われがちですが、これもBMIという脳に直接働きかける技術で再現できる可能性があります。
ニック・ボストロムという哲学者が提唱した「シミュレーション仮説」という主張があります。
「我々はシミュレーション世界の中に生きている」という仮説で、にわかには信じがたいですが、この世界が絶対にマトリックスではないという証明は誰にもできません。

私たちは、VRゴーグルというツールを使い、VRという世界を見ています。
同じように、私たちは、眼球というツールを使い、現実という世界を見ています。
夢がそうであるように、人は今、自分の目の前に広がっている世界こそが本物であるように見えてしまうのです。
現実世界のクオリティの高さ
海外に行ってから帰国すると、日本のサービスのきめ細かさに驚くことがありますが、これは、海外を知ったから感じることです。
比べるものができてはじめて、今まで当たり前だと思っていたことに驚くようになります。
これと同じように、VR世界を長く体験してから現実世界に戻ってくると、そこに散りばめられている質感に感動することがあります。
外を歩いているときに頬に当たるそよ風や、雨上がりの匂い、地面を触ったときのザラザラとした手触り。
一つ一つが信じられないほどのクオリティで、自分はこんなにもすごい世界にいたのかと再発見する毎日です。
休日に子供とバス停のベンチを触りながら、「この木のトゲトゲした感じ、ヤバいね」という会話をしている自分が少しヤバいのかもしれないですが、そんなことに気づかせてくれたVRゴーグルに感謝です。


鈴木 太郎
(株)ラルズネット代表取締役社長。函館市出身。2006年明治大学卒業。宅建士資格を取得し、野村不動産ソリューションズ(株)入社。不動産仲介(法人営業)に携わる。その後、講師職を経て2010年当社入社。営業部にて制作事業の売上を3倍にリード。2013年同社GM就任。同年、総売上最高値更新。2014年同社常務取締役就任。営業、商品企画、経営戦略を担当。2020年から現職。
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