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「テコの支点」と「バケツの穴」
こんにちは!鈴木です。
ビジネスの世界でよく出てくる「戦略」という言葉の定義ですが、私が一番ピンときたのが、リチャード・P・ルメルト教授が説いた「戦略とは、テコの支点を決めること」という考え方です。
テコを使えば、小さな力(経営資源)で、大きな物(成果)が上がりますが、テコで重要なのは支点です。
「限りある経営資源(人・物・金・時間)を、どの点に集中させれば、最も大きな成果が上がるのか?」その決定こそが「戦略」というわけです。
この話を聞いてから、私はほぼ毎日、「当社にとってのテコの支点は何だろう?」と考えるクセがつきました。

もうひとつ、逆の視点から私がよく考えるのが、「バケツの穴」という概念です。
穴の空いたバケツにどれだけがんばって水を入れても、水は永遠に溜まりません。
「あなたのビジネスにおいて、バケツの穴になり得るものは何ですか?」これを日々、自問自答します。
つまり、「自社において、ここを強化改善しなければ、他をどれだけやってもすべてムダになり得る点は何か?」ということです。

当社の場合、「テコの支点」と「バケツの穴」は、どちらも「プロダクト(製品)」だと判断しました。
プロダクトが良いものでなければ、どれだけ営業活動しても、どれだけ広告費を投じても、悪評が広がるだけだからです。
幸い、現状でもお客様から喜びの声をいただいておりますが、まだまだご要望に応えられていない部分がたくさんあります。
時代に合ったシステムに刷新することも含め、まずはここに集中していきます。
集中こそが成果を生む
「とにかく集中しよう」と最近よく社内で呼びかけています。全社、部署、チーム、個人、それぞれが一点に集中すれば、より大きな成果を上げることができます。
そのためには、まず個々のスタッフが業務に集中しやすい環境をつくることが重要です。
たとえば当社の場合、不必要な慣習や、手間が多い管理方法など非効率な状態がたくさんありました。
そのため、「多重管理撲滅委員会」というチームをつくり、「そもそもそれいる?」「もっと便利なツールない?」といったかんじで、ルールとツールの見直しを徹底的に行ない、1プロセスでも減らすことを心がけています。

会社として、やることとやらないことを決める。やるべきことに集中し、集中を妨げる要因を取り除く。そして全社員、上司の顔色ではなく常にお客様の方を見て、価値を提供するために自分の持ち場に集中する。
「言うは易し、行うは難し」ですが、それこそが仕事の本質ではないかと考えています。

鈴木 太郎
(株)ラルズネット代表取締役社長。函館市出身。2006年明治大学卒業。宅建士資格を取得し、野村不動産ソリューションズ(株)入社。不動産仲介(法人営業)に携わる。その後、講師職を経て2010年当社入社。営業部にて制作事業の売上を3倍にリード。2013年同社GM就任。同年、総売上最高値更新。2014年同社常務取締役就任。営業、商品企画、経営戦略を担当。2020年から現職。
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