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未来のための基礎工事
こんにちは!鈴木です。
当社では先日、会議で一つ大きな決定をしました。
これまで長年運用してきた基盤となるシステムを、これからの時代を見据えた最新・最先端のものに作り替えるという決定です。
(※お客様が利用する画面の変更ではなく、あくまでも内部の仕組みの話です。)
これは、少なく見積もって2~3年はかかる大プロジェクトです。建物でいえば、基礎部分の大規模修繕工事のようなイメージです。
「現状を維持できればそれで良い」という甘い考えを捨て、将来、高層ビルを建てられるような強固で柔軟な基礎を、今からコツコツ作り進めていこうというのが今回決めたことです。

この工事が終われば、新機能を追加しやすくなったり、運用の手間が大幅に削減できたりなど、会社としてメリットが大きい改善になりますが、時間とお金がたくさんかかるうえに、お客様が直接触れることのない部分のため、どうしても後回しになりがちでした。
しかし、先日、当社の若手エンジニアが、「遠回りすることになっても、今やっておかないと将来大変になると思います」と、勇気を出して指摘してくれたことで、話は一気に進みました。
ベテラン社員も協力してくれたおかげで、表面ではなく本質に気付くことができ、確信をもってGOサインを出すことができました。

ミスと課題を言い合える文化
社員がフラットに報告することができなければ、企業として致命傷につながることが2つあります。
それは「現場のミス」と「会社の課題」です。
「現場のミス」は怒ったところで解決しないどころか、本人が次からミスしたことを言いにくくなってしまうため、怒るよりも、「次に同じミスが起きない仕組みを作るとしたら、どんな方法があるだろう?」と問いかけてあげる方が建設的です。
「会社の課題」は、とくに昔ながらのレガシーな部分を指摘することは、若手社員ほど心理的に難しいでしょう。
「偉い人たちがずっとこのやり方でやってきているから、非効率だけど仕方ないよね…」と思う方が普通です。
しかし、社員がミスや課題を言い出せず、倒産した企業は山のようにあります。
感情的な態度や、無責任な言動は避けるなど、コミュニケーションルールを作ることで、互いに感じたことを伝え合える風通しの良い社内文化は作っていくことができます。

建物もシステムも、そして自分自身でさえも、すべての物事は例外なく老朽化します。
時の経過とともに入る小さなヒビを見逃さず、次の10年・20年に耐えうる補強ができるか?
それは「どれだけ時代の才能を活かすことができるか?」と同義なのかもしれません。

鈴木 太郎
(株)ラルズネット代表取締役社長。函館市出身。2006年明治大学卒業。宅建士資格を取得し、野村不動産ソリューションズ(株)入社。不動産仲介(法人営業)に携わる。その後、講師職を経て2010年当社入社。営業部にて制作事業の売上を3倍にリード。2013年同社GM就任。同年、総売上最高値更新。2014年同社常務取締役就任。営業、商品企画、経営戦略を担当。2020年から現職。
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