社長ブログ
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プレイヤーとして良くても、マネージャーとして0点
こんにちは!鈴木です。
先日、東京駅前を歩いているときに、たまたま前職の事務所ビルの前を通りがかり、自分が新卒のころを思い出しました。「あれからもう15年か…」と、時の流れの速さに驚きました。
さて、今回は、私にはじめて部下ができたときの昔話をします。
ラルズネットに入社し数年後、当時、営業マンの私は20社近くの制作案件を同時に抱え、忙しさのピークでした。
電車の中で企画書の作成をしつつ、降りたらすぐ次の顧客訪問…といったかんじで、朝から晩まで各地をかけずり回っていました。

そんな中、新人営業マンがはじめて私の下につきました。
自分の仕事でパンクしそうだった私は、いつもイライラしていました。
「…この前も教えたよね?普通に考えればわかるでしょ?」など、ダメ台詞がずらり。
これなら自分でやったほうが早いよ…と思い、「あとは全部こっちでやっておくから」と伝えるだけの日々。
ある日、部下の仕事まで山積みになっている自分の机を見て思いました。
「こんな量、もう無理だ…」と。
自分一人でいくらがんばっても、むしろ会社全体のスピードとしては遅れてしまうと気づいた瞬間でした。

「変わらないとマズい!」とハッキリ自覚したのは、ウチの会長にストレートに指摘されたときです。
「お前、プレイヤーとしてはいいかもしれないけど、今のままだと、マネージャーとしては全然デキないヤツってことになるよ」と。
「そうか。求められる能力が全く違うんだ」と思いました。
自分で成果を上げるより、人に成果を上げてもらうほうが何倍も難しい。この分野では、自分こそが新人だったのです。
そこからは、二人三脚で部下と資料を作ったり、途中の喫茶店で5分だけでも商談の練習をしたり。
「初契約しました!」と彼から連絡が来たときは、自分が契約するより何倍も嬉しくて、その日のうちに近くの焼き鳥屋で、一緒に祝杯をあげたのを覚えています。
そして、自分が契約していないのに、自分のエリアの売上が増えていることに驚きました。
当たり前の事ですが(笑)でもこれが、チームの意味が理解できた私の原体験です。

オーケストラの不思議
先日、初めてオーケストラを見に行ったのですが、圧巻の一言でした。そして、不思議でした。
それぞれが違う楽器で違う音を出しているのに、集まることで、会場を包み込むような大きな作品となっているのです。
どれだけフルートやバイオリンがうまくても、一人の名手だけでは、あの形にはなり得ません。
自分も含めて、人は皆、どこかが尖り、どこかが欠けています。だからこそ集まり補完し合うことで、無類の強さを発揮します。
「早く行きたければ一人で行け。遠くに行きたければみんなで行け」ということわざは、まさに的を得た格言だなぁと日々実感しています。


鈴木 太郎
(株)ラルズネット代表取締役社長。函館市出身。2006年明治大学卒業。宅建士資格を取得し、野村不動産ソリューションズ(株)入社。不動産仲介(法人営業)に携わる。その後、講師職を経て2010年当社入社。営業部にて制作事業の売上を3倍にリード。2013年同社GM就任。同年、総売上最高値更新。2014年同社常務取締役就任。営業、商品企画、経営戦略を担当。2020年から現職。
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