社長ブログ
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採用では会社自体が商品
こんにちは!鈴木です。
当社では先日、2021年新卒入社式が終わり、今は2022年新卒採用がピークを迎えています。
今でこそ、それなりに応募が来るようになりましたが、新卒採用を始めた当初は大変でした。何もわからないまま合同企業説明会に参加してみたところ、周りの企業のレベルの高さに圧倒され、恥ずかしい思いをして帰ってきたのを覚えています。
いろいろな大学の就職課に飛び込んで「ウチのチラシ貼らせてください!」とお願いもしました。
職員の方からは、「…えーと、御社のことがわかるものありますか?採用案内とか…」と言われて、はじめて「そうか、こういうときはパンフレットが必要なのか」と気付き、急いで作りました。
自社の考え方やストーリーを飽きずに聞いてもらえるよう工夫もしました。
ある日、ふと「採用活動って、営業活動と似てるな」と思いました。
提案する商品が自社サービスではなく「自社そのもの」になっただけです。
今振り返ると、いろいろもがいていたあのころは、「会社という商品」を魅力的にプレゼンする特訓をしていた時期だったのかもしれません。
社員の採用は、社員みんなで
当社は、今では、採用活動のすべてを社員が自主的に進めています。
これは、「一緒に働くメンバーは自分たちで決める」という意味もありますが、採用の難しさ・大変さを知ってもらうためでもあります。
「この人、個人的に好きだし、やる気ありそうだから採用!」と勢いで内定を出しても、入社後、「なんだかイメージと違う…」といったことは、どの会社も一度はあるのではないでしょうか。
さらにこれが、社長の独断だけで決まった採用だった場合、「なんでこんな人と一緒に働かなきゃいけないんだ」といった不満が現場に広がってしまうこともあります。そうならないよう、少なくとも部署のリーダーや一緒に働くメンバーの代表を採用プロセスに入れることが重要です。
また、採用を社員主導でやると、採用後の教育にも責任感が芽生え、「みんなで採用した人だから、みんなで育てていこう!」という協調が生まれます。
さらに、上司や先輩は、「任せる・渡す」ということを覚えていくため、つい「自分がやったほうが早い」と考えてしまう葛藤から抜け出す練習にもなります。
「背中を見て覚えろ!」という姿勢ではなく、「入社1日目の人でも、誰でも簡単にできるようにしよう!」という工夫も始まります。
こうして、自然にマニュアルや研修などもできていきます。
もちろん人に関しては、どれだけ手をかけても、うまくいかないこともたくさんあります。それでも、社員一人ひとりが、「人のことって、本当に難しいし、大変だな」と実感できるようになります。この経験は、のちに大きな財産になります。
今振り返れば、社員の責任感や社内の仕組みといった、企業の基礎をなす重要な土台は、採用活動を社員主導で進めるようになってから出来上がっていったのかもしれないなと思う今日この頃です。

鈴木 太郎
(株)ラルズネット代表取締役社長。函館市出身。2006年明治大学卒業。宅建士資格を取得し、野村不動産ソリューションズ(株)入社。不動産仲介(法人営業)に携わる。その後、講師職を経て2010年当社入社。営業部にて制作事業の売上を3倍にリード。2013年同社GM就任。同年、総売上最高値更新。2014年同社常務取締役就任。営業、商品企画、経営戦略を担当。2020年から現職。
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