logo
ラルズネットの強み
サービス

SERVICE

サービス

ポータルサイト『不動産連合隊』

不動産ホームページ制作

企業情報

COMPANY

企業情報

会社概要

トップメッセージ

パーパス&ミッション

社員データ

テレビCMギャラリー

社長ブログニュース採用情報
不動産会社様へarrow

社長ブログ

BLOG

社長のひとりごと2025.04.21NEW

過去の危機が今に何をもたらしたか?〜「リモート全国採用」という副産物〜

過去の危機が今に何をもたらしたか?〜「リモート全国採用」という副産物〜

コロナ禍で至ったシンプルな結論

こんにちは!鈴木です。
先日、文部科学省と日本学生支援機構からインタビューを受ける機会がありました。取材内容は、当社の福利厚生の一環である「社員の奨学金返還支援制度」や、「リモートワーク・リモート採用」といった、働き方改革の取り組みについてでした。

これらの施策は、コロナ禍での経験が大きく影響しているのですが、話しているうちに当時のバタバタを思い出してきたので、今回は「コロナ禍から得たもの」というテーマでお伝えします。

コロナショックという超緊急事態において、「会社の最優先事項として、一つだけ選ぶとしたら何か?」という究極の判断を迫られたときに、「今いる社員とお客様を徹底的に守る」というシンプルな結論に至りました。

具体的には、加盟店様に対しては、売上を少しでも後押しできるよう、連合隊の集客で使える広告ポイントを無償提供しました。

想像以上に希望社数が多く、一時的に当社の広告売上は減少しましたが、長年支えてくださった加盟店様の支援が先決だと判断しました。

また、オンライン面談を希望するエンドユーザーが増えていたため、加盟店様にもリモート対応に慣れていただけるよう、Zoomの使い方を学べる練習会を開催したり、WEBカメラを購入して無料で配るといった施策も行いました。

同時に、社員の安全確保にも全力を尽くしました。除菌活動の徹底はもちろん、高騰したマスクを100万円分購入して社員とそのご家族に配るなど、思いつく限りのことを実施しました。また、感染症の拡大による経済的不安を考慮し、万が一、新型コロナに感染し療養することになっても、給与を全額支給することを決定しました。

正直、これらの一連の対応で、この先、会社が本当に持ちこたえられるのか不安でしたが、「まず社員が安心して働ける環境がなければ、どのみち会社は続かない」と考え、覚悟を決めました。

その後、社員の尽力とお客様のご支援のおかげで、最小限の損害でこの危機を乗り越えることができました。今思い返しても、感謝しかありません。

中小企業こそリモート全国採用を

コロナ禍では、世の中の流れに合わせて当社もリモートワーク制度を導入しましたが、今振り返れば、リモートワークの最大の副産物は「リモート全国採用」が可能になったことです。

現在、当社の採用状況を見ると、週によっては数十名の応募が来ることもあり、直近では6名の採用が決まりましたが、ここまで応募者数が増えたのも「リモート全国採用」を実施しているからです。

当社の物理的なオフィスは地方エリアの中心部から離れたところにあるため、オフィス通勤限定だと距離の問題で応募者数が限られますが、リモートワークなら全国どこからでも働けるため、応募の数が格段に増えます。

「現場作業が多いため、リモートワークは難しい」と考える企業様もいらっしゃるかもしれません。当社のようなIT企業でも、最初は同じ考えでした。

そこで、まず社内業務を「デスクワーク(パソコン業務)」と「フィールドワーク(現地にいないとできない業務)」に分類し、このうちデスクワークのリモート化を進めました。

よく考えてみると、北海道のオフィスで行っているパソコン業務を沖縄県にいる人にやってもらっても問題ないはずで、乗り越えるべき課題は「やったことがないからピンとこない」という心理的な壁だけだったのです。

現在、当社では全国各地にスタッフがいますが、皆、Zoom上のバーチャルオフィスという同じ画面の中にいるので、離れて働いているという感覚がありません。むしろ、出社時よりコミュニケーションが増えたという人もたくさんいました。

このように、コロナ禍を経て、働き方が多様化し、採用チャンスが増え、結果的に会社が良い軌道に乗ったと感じています。

一方で、最近では大企業を中心に、「やはり出社しないと一体感が生まれない」といったオフィス回帰の流れも見られます。しかし、個人的見解としては、長期的にそのスタンスを維持できるのは、大企業か相当余裕のある都市部の企業だけになると予想しています。

日本は今後25年で人口の約5分の1が消滅し、国民の3人に1人が高齢者になり、働き手が3割も減りますが、近年、先を見据えた大企業が新卒初任給の大幅アップさせるなどの措置を講じており、中小企業がこれからの熾烈な人材獲得競争に正面から挑むのは困難です。

とはいえ、採用活動は、給与、休暇数、福利厚生、成長環境、働きやすさなどの求職者が重視する要素のうち、最低でも1つは尖らせなければ応募が見込めません。

デスクワークのリモート化は、「働きやすさ」の向上と採用範囲の拡大を同時に実現できるため、とくに人手不足に陥りやすい地方の中小企業にとっては有効な手段の一つだと考えています。

時の流れとは不思議なもので、出来事の意味をあとから変えてしまうことがあります。
その当時は過酷な状況にあっても、未来から過去を振り返ったとき、「あの経験がなければ、今はなかった」と感じることがあります。

底なしの不安の中でもがいていたその瞬間が、長期の時間軸で見れば見事に好転のターニングポイントになっていたということも少なくありません。

「強烈な痛みがあったからこそ、強靭な今がある」。会社としても個人としても、そう思えるようになった今日この頃です。

鈴木 太郎

(株)ラルズネット代表取締役社長。函館市出身。2006年明治大学卒業。宅建士資格を取得し、野村不動産ソリューションズ(株)入社。不動産仲介(法人営業)に携わる。その後、講師職を経て2010年当社入社。営業部にて制作事業の売上を3倍にリード。2013年同社GM就任。同年、総売上最高値更新。2014年同社常務取締役就任。営業、商品企画、経営戦略を担当。2020年から現職。

最新記事

短期と長期の視点が交差する組織設計~現場チームと戦略チームの綱引き構造をつくる~

社長の思いつきだけで決めるリスク こんにちは!鈴木です。今回は「リスクを減らし、質の高い意思決定ができる組織になるには」というテーマでお話しします。 企業活動というものは、どうしても足元の業務に目が行

社長のひとりごと2025.02.20
短期と長期の視点が交差する組織設計~現場チームと戦略チームの綱引き構造をつくる~

ラルズネットの全体会議〜組織を俯瞰する力を養う場〜

仕事の本質がすべて詰まった全体会議 あけましておめでとうございます!鈴木です。今回は、当社が毎週水曜にオンラインで開催している全体会議の構成についてお伝えします。 私は、組織運営において、全国各地の全

社長のひとりごと2025.01.20
ラルズネットの全体会議〜組織を俯瞰する力を養う場〜

どうして当社はレガシー(旧態依然)脱却にリソースを全振りしたのか?

脱レガシーを最優先事項とした3つの理由 こんにちは!鈴木です。当社ではここ数年、「脱レガシー運動」と題し、社内の旧態依然とした仕組みやシステム(=レガシー)を片っ端から見直しています。 創業24年も経

社長のひとりごと2024.12.20
どうして当社はレガシー(旧態依然)脱却にリソースを全振りしたのか?